Vol.20
子犬がやってきて一年近く経ちます。半年以上室内で、ほとんどははサークルの中で過ごしていました。ボールやロープやぬいぐるみなどいろいろあげたなかで一番喜んだのが木の枝でした。かじってかじって、とうとう全部食べてしまいました。少し大きくなってからは外に繋ぐようになりました。届く範囲の木の根元を掘っては根っこをかじったり、落ちていた枝をかじったり、とにかく木が大好きです。名前は「冬青(そよご)」、樹木の名前です。
先日、夜の間に繋いであるロープが切れてそよごは一晩自由になってしまいました。翌日、一番小さいボールが見当たりません。辺りを見回すといくつかの破片になって地面に散らばっていました。思わず拾い集めてしまいましたが、拾い集めてしまったものをどうしてよいかわからず、とりあえず元の場所に置きました。土に還る日はそう遠くはないとは思っていましたが、その一部が犬のお腹の中で消化さて消えていくとは考えてもみませんでした。